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Memory of Night 2
第35章 同室者

「平気です、替わらなくて……。こいつ盛(さか)りすぎて、なんかされそうだし」
「えー、酷い」
宵の晃への辛辣な一言に、亮は爆笑した。
声のトーンを落として言う。
「さっきまで、たくさんノロケてたよ、晃くん。普段から大事にされてるんだね、羨ましい限り。ごちそうさま」
「……そりゃ、好きなんだから大事にしますよ」
「嘘つけ。おまえの好きはいつもどっか歪んでんだよ」
宵の言葉に、さらに亮は高らかに笑う。余程やり取りがツボだったのか、亮は涙を指先で拭いながら笑いがおさまるのを待っていた。
それからいい案を思い付いたとばかりに手を打つ。
「今度、BLショーやりたいね。どう? 二人で。報酬も弾むから」
「……びーえる?」
宵が首をかしげると、亮は驚いたように目をみはる。
「え、知らない? 最近じゃ、一般に浸透してる言葉だと思うけど」
「……この子エンタメ系疎いんで。ーーま、絶対やらないですけどね。宵は俺だけのものです。報酬なんてどうだっていい」
「だーかーら! なんでそーゆうの、誰にでも普通に言えんの? 恥ずくねーの? このド変態」
「誰にでも言ってるの?」
亮は再び笑った。

