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息子の嫁
第17章 屈辱


それから数日後、私は一週間ぶりに役所に出勤した。

今朝、朝食を食べながら今日は何もなければいいねと話していたが出勤した私には、とんでもない難題が突き付けられた。

久しぶりに部下達と挨拶を交わしたが以前とは違いどこか、よそよそしさが感じられた。

この、よそよそしさにも私は耐えなければならなかった。

就業時間になり何時もなら私が課長として朝の朝礼をしてたが今朝は、部下達に長期に休んだ事を詫びただけで、その後は係長に任せ私は上司を訪ねた。

そこで上司が私に言った言葉を聞き私は一瞬、茫然と立ち尽くしていた。

少しし我に返り上司に一礼し部屋を出た後、自分のディスクに戻った。

私のディスクには白地に黒で課長と書かれたプレートが置かれてあった。

間違いなく私は、この部所の課長だった。

その私に、有り得ない難題が突き付けられた。

これも息子の智輝が、駆け落ちをし、その噂が世間に広まったからなのかと――――」

自分のディスクの椅子に座っても何も考えられない程の衝撃を私は受けていた。

係長が私の所に来て、私が休んでいた間の事を引き継ぎしたが、まるで頭に入っていなかった。

ただ、悔しさだけが私の頭を支配した。

お昼休みになり何を話すでもなく私は彼女に電話を掛けた。

ただ私は、彼女の明るい声を聞きたかった。

数回の呼び出し音がした後、彼女が電話に出た。
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