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第16章 絆

　松都でも彼はいち早く役所の長官を多額の賄賂で抱き込み、多少の違法なら見逃して貰うすべを得ていた。だからこそ、彼の商団が短期間で急成長もできたのだ。




　役人と密な繋がりを持つことがいかに大切かを身に染みて知っている彼は、都に来てすぐに捕盗庁を訪れ、捕盗大将に直接大枚を積み上げて見せた。結果、捕盗庁を味方につけることに成功、最早、都でも怖いものはないといった有り様である。