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MILK&honey
第24章 ずっと君を見ていたい

「……お疲れ様……」
じゃねーな。
疲れてねーよな、無駄に元気だよな。
……どーしよ、これ。
そう思ったところに、扉の外からゴーッと音が聞こえて来た。
ドライヤーか。るりちゃん、髪の毛乾かしてんね?
るりちゃんの髪は、長い。ウチのドライヤーは、結構やかましい。その割に、乾燥能力は低い。なんたらケアで髪の毛さらさら~とかいう機能が付いていて、そのせいでやさしーい乾き方しかしねーのだ。
「ヒカリちゃんのドライヤーはこ・れ♡」っつって橋本さんがプレゼントしてくれた代物で俺には宝の持ち腐れだったが……、るりちゃんが使ってくれんなら、無駄では無かった。そして。
……今ならちょっと不審な音が立っても、るりちゃんには聞こえねーよね?
ありがとう、なんとかケアドライヤー。その、乾くのに時間を喰うって機能を、俺は今切実に必要としている……!!
ドライヤーに感謝しつつ、タオルを盛り上げているナニに、粛々と手を添える。
「……っ……」
『ぁん!!ごめんなさっ……ん!!』
……るりちゃん、すげーな。
めちゃめちゃギンギンだわ、こりゃ。
到底このままにゃしておけねーから、まだ鮮明なさっきの背中の感触と可愛い声を思い出しつつ、機械的に手を動かす。
『ごめ……んっ……あん』
さっき、太腿に置かれた細い手。
もし、そのまんま、ちょっと真ん中へんにずれてたら。
『こんなにおっきいの、初めて……』
「っう!?」
なんでタイムリーにさっきの台詞を思い出すんだよ、俺の記憶力……っ!!

