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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……



ドアを開けた後に玄関先から聞こえてきた声につられて私もそちらの方へと向かう。


すると玄関に見知らぬの老夫婦が立っていた。


でも老人というにはまだ早いような若々しい外見で、きちんとしたドレスコードをしている。



「忙しい時に来ないでくださいよ。今日が何の日なのか覚えていらっしゃらないのですか」


「今なら十分くらい話す時間はあるでしょ?
こっちの方には来ないから、塑羅くんがどんな所に住んでいるのかお爺ちゃんと見に来たの。

それと、事件を起こして迷惑を掛けてしまったから大家さんにも挨拶してきたところだったのよ。田舎はすぐに噂が広まるから大変ね」


「……その件はすみませんでした」


お婆さんに強い口調で言われてソラ先輩が肩を落としていたから、助けるために話を割って入る。


「おはようございます。えっと……、お茶でもいかがでしょうか?」


「いらないわ。すぐ行くから」


「じゃあ、そうしてくださいよ。俺たちも準備がありますので」


「あの……ソラ先輩、この人たちはどなたですか?」


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