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愛おしいキミに極甘な林檎を
第61章 真実の愛と花嫁の決意



大学生の頃、私公認でストーカーごっこをしていた塑羅緒さん。


どこにいてもすぐに探し出されていたあの頃がとても懐かしくなる。


ここがどこなのかも分からない。

連絡をすることもできない。

走って逃げる力もない。

何もできない状態。



でも私を傷つける新くんを目の前にしても、過去の出来事が勇気づけて口角を上げていられた。


それに……、今もあの時と同じ気配を感じているから。


「そんな顔でボクを見るな……!」


「うううっ……」


再び首を締められて放された後、顔を横に向けるとぼやけている視界に望んでいた人の姿が映った。


声を出さないで、っと私に言っているのか口元に人差し指を立ててジェスチャーしてくる。


これは頭が痛すぎて見える幻なんだろうか……。



それとも……――――


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