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愛おしいキミに極甘な林檎を
第58章 初恋の人

「おれと風子はそれほど親しかったの」
「それは子供の頃の話でしょ。触らないで」
離した手にもう一度触れようとしてくるから、私は椅子を引いて潮崎さんから距離を取った。
「あんなに仲良かったのに今はとことん冷たいなー。……課長じゃなくておれにすればいいのに」
「何を?」
「浮気相手。婚約者との不本意な結婚が大変だろうし、息抜きが必要かなって思って。
課長とだと歳が離れてるからジェネレーションギャップもあると思うし、結婚するまで遊ぶのはおれの方がいいよ」
頭でも打ってるのかと思う発言にまた呆れた顔で彼を見てしまう。
面倒くさがって勘違いさせ続けてきた私も悪いけど……。
「来月に入籍する私にそれを言うかな……」
「らっ、来月!?もうすぐじゃん!」

