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愛おしいキミに極甘な林檎を
第55章 届かぬ愛の裏切り




隠している気持ちを聞き出そうとすると、ソラ先輩は真顔で私の肩を掴んでからベッドに座らせてゆっくりと体を倒してきた。


しつこく聞き出す私を叱るようにおでこをこつんと軽く当ててから表情を変えずに見下してくる。



「嫉妬してないって言ってるだろ」


「本当に……?」



不安げに聞いてみてからしばらくすると、真剣な表情が緩んで視線を横に逸らしていた。




「……風子の周りにいる男には全員妬く」


「ほら、やっぱり」


問い詰めてみた先に素直になるところも可愛く思える。


今の気持ちも変わりないと知って安心した私はクスッと笑ってから、ソラ先輩の首に手を回して引き寄せてキスをした。



「でも風子はもうすぐ俺の妻になるから前よりは我慢できる。……子供ができたらもっと繋がりが深くなって俺から離れられないからね」


「子供ができるって……」




「知ってたよ。風子がクリスマスイブから避妊薬を飲んでいないことを……」


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