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埋み火
第1章 忍び火
 どちらからというわけでもなくいったん唇を離すと、霧子は目をあけ博之の肩に頭をもたれ愛する男の顔を見上げる。


「トロンとしてるじゃん」


 霧子は我慢ができなくなったので返事をせず、チノパンの上から博之の硬く立ち上がった股間に手をのばした。

 博之がごくりと唾を飲むと、今度は霧子から再び唇を吸いに行く。

 乳房に食い込む手のひらを挑発するかのように体を押し付けながらマッシュルームの先端を掴んで小刻みに撫でると、下着の中ですでにその先からヌルヌルしたものが出ているのがよくわかった。


「む、んっ……」

「ン……」

「ふぅっ、こら、きり」


 舌を吸いながら、硬くなった幹の先端をぐりぐりと手のひらで刺激したため博之が先にこらえきれなくなったようだ。

 ぷは、と息を噴いて降参する。


「エロいなぁ、きりはどんどんエロくなる」


 かすれた声でつぶやくと、博之は霧子の胸から手を離して立ち上がり、ベッドサイドにあるスイッチを押して部屋の明かりを消して窓辺のブラインドをおろした。
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