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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第10章 愛縁
「崔尚宮、もう寝るだけだから、化粧なんて要らないのに」



 いつもは寝化粧などしないのに、何故、今夜だけそんなことをされるのか理解できず、賢は丸い大きな瞳を崔尚宮に向けた。



「たまには、よろしいでしょう」




 崔尚宮は微笑んだ。賢は小首を傾げ、鏡に映り込んだ自分の顔を見つめた。
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