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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第10章 愛縁
 その夜、賢はいつものように夕餉の後は湯浴みを済ませた。湯上がりは自室で崔尚宮が寝支度を整えてくれるのも毎夜のことである。






 鏡に向かって座った賢の丈なす漆黒の髪は背中を流れ腰下まで届いている。その黒檀のように艶やかな髪を丁寧に梳り、うっすらと白粉を塗り深紅の紅を唇に刷いた。
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