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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第3章 運命の瞬間
「何とお労しい」



 ジュチが我が事のように口惜しがり涙を流す。その様子を賢はかえって静謐な気持ちで眺めていた。


 後はただ従容として死にゆくだけ。最期の瞬間を迎えても見苦しく取り乱したりはすまいと心に固く決めていた。




 しかし、事態は更に予期せぬ方向に動いていった。
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