パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第18章 水心あれば魚心

転校してきた直哉
家が偶々、隣同士だっただけの直哉
幼馴染の直哉

私にはそれが・・・どれだけ特別な直哉だったか知ってる？

初めて会った時の照れた表情
愛想もなかったよね

不器用で・・・
大人しくて・・・

放っとけないって思ったよ
女なのにね。
子どもなのにね。
私ったら・・・
大人じみた飯事だったのかもしれないよね？
直哉にとっては・・・
お節介の・・・隣人だっただろうね。

けど・・・そうしたくて
けど・・・そう思われたかったんだぁ

従妹の宝がね？
可愛くてね？

お世話のお飯事の延長だった
ような気もするよ？
今、思い返せばね？

放っとけなかったんだよ

ほら？
私って・・・そんなタイプでしょ？
ママがね？
私に口煩く
「女は尻に敷かれたらダメなのよ」
なんて・・・
意味が半分しか理解出来なかった言葉の呪文を私に洗脳してきたからであってね？

直哉を好きだと自覚するのが遅くなってしまったのは謝るよ
今は大好きだけどね？
過去の自分より、大好きなんだけどね？

好きしか・・・
直哉に対する気持ちは・・・
それしか・・・ないんだけどね？


いつも、いつも一生懸命だったよね。

私の我儘も直哉は喜んでくれて・・・

隣同士だからって・・・
夕食は時々、一緒で・・・
私の嫌いなものをさり気なく食べてくれて・・・
私の苦手な科目を教えてくれて・・・
その代わり！！
直哉の苦手な科目は私が！！
・・・ってね？

そんな関係だったよね？

思春期のお祭りの・・・
甘酸っぱい・・・
あの時の・・・

直哉の・・・
男らしさに・・・

私が胸を射抜かれたなんて・・・
知らないでしょ？

私っばっかりに・・・
甘い直哉に自惚れてたなんて・・・
知らないでしょ？

直哉が・・・
初恋なんて・・・
知らないでしょ？


私だってね？
・・・好きなんだよ？

直哉が・・・
・・・好きなんだよ？

言わなきゃわかんないかなぁ？
言っちゃえば私を・・・もっと、もっと・・・
・・・好きになってくれるのかなぁ？

あの時に好きになりました。
あの時に恋をしました。

いっぱいあるよ？
だってね？
直哉が私を・・・

好きになった理由？
私が直哉を好きになった理由？

いっぱいあってね？
どれから話したらいいか・・・
どうしたら理解ってもらえるか・・・
きっと、直哉と同じなんだと思う