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愛されたくて ~わたしってイケナイ人妻ですか?~
第13章 マリ…喪失まで

私の肩にまわされたマリの腕に
そっと頬を寄せてみる。
そこには
紛れもなくマリが居て
これから私を狂うほどの快楽に
溺れさせてくれるんだ。
『みゆきはシャワーどうする?』
「私は浴びてきたけど
マリが入るんだったら
私も一緒に入る」
2人して立ち上がって
飲みかけのビールを置いて
バスルームへと移動する。
そして、浴槽にお湯を注ぎながら
私達はお互いの身体を洗い合った。
こうやって見てみると
ほど良く筋肉がついた
マリの端正な体つきに
思わず見とれてしまう。
なのに
私と言ったら…。
急に惨めな気持ちになった途端
後ろからマリに抱きしめられてビックリする。
『みゆき…』
耳元で囁かれる私の名前。
耳たぶに触れるマリの唇。
それだけで身体が震え
奥からは蜜が溢れてくる。
マリが
『みゆきがいいんだ』
と言ってくれた言葉を信じよう。
もし他に女がいたって構わない。
今夜だけは
マリは私のものなんだから…。
それから
2人で大きな浴槽に身体を沈めた。
マリの大きな腕に抱えられるような形で
湯船に浸かる。
考えてみると
こんなふうに
男の人に身体を預けたことなんて
一度もなかった。
あっさりした恋愛しか
経験してこなかった私にとって
マリは『初めて』を
たくさん与えてくれる人。
私の目の前で
軽く組まれたマリの腕。
その腕に
そっと自分の腕を絡めてみる。
たったそれだけのことが嬉しくて…。
マリの腕の中にいるってことを実感出来た。
ねぇ、マリ?
あなたは気づいていないかも知れないけれど。
私、今とっても幸せだよ…。

