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愛されたくて ~わたしってイケナイ人妻ですか?~
第12章 マリ…2度目の約束

…次の瞬間

私の体は宙に浮いていた。



マリかもしれないと思った人が
いきなり私を肩に担いで
歩き出したのだった。



「ちょ、ちょっと…

 やめてよっ!」



そんな叫び声は聞き入れられず
私の耳には
周りの人々のざわめきが聞こえるだけ。



道行く人々の驚く顔は容易に想像できたけれど
逆さになって
彼の背中を見ている私にとって
そんなことは問題ではなかった。



マリは何をしようとしているんだろう…?



私はドコへ連れて行かれるんだろう…?



「マリなんでしょ?

 下ろしてよ!」



いくら尋ねても
返事はなかった。



あのマリの細い腕に
こんな凄い力があったなんて…。






私が連れて行かれたのは
ホテルの部屋のようだった。



長い間
逆さのままでいたせいか
どうも思考が働かず
視界はぼやけている。



そんな私は
ベッドの上に投げ出され
無防備なまま
ただ横たわるしかなかった…。



サングラスを外したマリの顔が
ぼんやり目に映る。



何故、こんなことをするの…?



そう思うだけで
声にはならない。



マリは
私の上に覆いかぶさると
唇を重ねてきた。



そして…
服を脱がせながら
そのいたるところに口づけていく。



私は混乱していた。



気持ちも確かめずに
あまりにも一方的な行為。



これが、彼なりの愛の証明だというのだろうか?



  


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