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愛されたくて ~わたしってイケナイ人妻ですか?~
第4章 年下の男の子

待ち合わせ場所は
私の家から少し遠い所を選んだ。
やっぱり
近所の人に見られる可能性の高いところは
どうしても避けたかった。
車種や車の色を教え合っていたときは
すごくドキドキしたり
ソワソワしたりして
楽しくてたまらなかったのに
いざ当日が近づいてくると
途端に不安になってきた。
誰かに見られたら
なんて言い訳しよう?
いや、それよりも
彼が私を見たとき
ガッカリしたら
どうしよう?
――そして、当日。
約束した時間より
少し早く到着してしまった私は
車の中で
ドキドキしながら待っていた。
しばらくすると
私の車の右側に
白い車が停まった。
おそるおそる見てみると
運転席に座っている人が
こっちを見ている。
とっさに顔を伏せて
携帯に文字を入力した。
「今、隣りに停まった車がそうなの?」
メッセージはすぐに帰ってきた。
『そうだよ、オレ。』
もう一度
運転席にいる彼を確認する。
まだ携帯で何かしているようだ。
『こっちに乗りなよ。』
私の携帯に表示される文字を見て
もう一度
彼の方を見た。
窓ガラスが暗くて
よく見えないけれど
どうやら笑っているようだった。
『どうしたの?
恐くなっちゃった?』
そんなことない!
恐くなんかあるもんか!
ここまで来て
何をためらってるんだ!
と、自分に言い聞かせて
私は深呼吸をして
彼の車の助手席に乗り込んだ。

