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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第6章 身体が先か、恋が先か――
「きゃあ――っ」
海に突き飛ばされた高林は座席と座席の間に転がる。
海は「悪い」と一応詫びながら――だが少しもすまなそうな感情は声色に滲んでいない――裏道へ入るとアクセルを踏み猛スピードで車を走らせた。
体勢を立て直せないままの高林は悲鳴を上げている。
マンションから3キロほど走った所で海はスピードを弛め、信号のある交差点を過ぎてすぐにあったコンビニに停車して店に入ると三分程してビニール袋を手に戻ってきた。
後ろのドアを開けると座席に顔を突っ伏してのびている高林の頬に冷たい水のペットボトルを押し当てる。
「つめた――っ」
高林は弾かれたように目をさますと、海を睨み付けた。
海は車体に寄り掛かり缶コーヒーを飲みながら「ん」と呟きコンビニの袋を彼女に押し付けるように渡す。
中には有名な菓子メーカーの人気商品『ミルミルビスケット』の箱が五つ入っていて、高林の瞳が輝く。

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