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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第16章 白日の下
その小さな頂へ今日、ようやく一抱え程の木製の社が建つのだ。
初日は伍名が立ち会って、土地と人の祓えを行っていた。またその神とも親しげに言葉を交わす噂の巫女に、職人達もはじめは恐れ畏まっていたが、当の本人が気安く茶を振る舞ってくれたり、飽きもせず作業を眺めては興味を持って色々と問うてくれるものだから、いつしか自然と打ち解けていった。
何より自分達と同じように、ものづくりの道を選ぼうとしている子供を可愛がって大事にしてくれていたことが、純粋に嬉しかった。
午前の内に作業は完全に終わり、禊が規定の禄を支払うと、神依はまた最後のもてなしとして上等な酒と山海の珍味を持たせた。それは自分の茶々にも嫌な顔をせず相手をしてくれた礼でもあったが、匠達はそれ以上に低く頭を下げ、何度も礼を言いながら小島を後にした。
「──正式にお祭りするときは、あの人達も呼んであげたいね。伍名様なら構わないよって仰ってくれると思うの」
「そうですね。小さいながらも、自らが携わった社に名を持つ神が宿るとなれば匠達にも栄誉となります。きっとお喜びになるでしょう」
話しながら、最後の仕上げとして神依が真新しい白磁の器や榊を並べていく。
初日は伍名が立ち会って、土地と人の祓えを行っていた。またその神とも親しげに言葉を交わす噂の巫女に、職人達もはじめは恐れ畏まっていたが、当の本人が気安く茶を振る舞ってくれたり、飽きもせず作業を眺めては興味を持って色々と問うてくれるものだから、いつしか自然と打ち解けていった。
何より自分達と同じように、ものづくりの道を選ぼうとしている子供を可愛がって大事にしてくれていたことが、純粋に嬉しかった。
午前の内に作業は完全に終わり、禊が規定の禄を支払うと、神依はまた最後のもてなしとして上等な酒と山海の珍味を持たせた。それは自分の茶々にも嫌な顔をせず相手をしてくれた礼でもあったが、匠達はそれ以上に低く頭を下げ、何度も礼を言いながら小島を後にした。
「──正式にお祭りするときは、あの人達も呼んであげたいね。伍名様なら構わないよって仰ってくれると思うの」
「そうですね。小さいながらも、自らが携わった社に名を持つ神が宿るとなれば匠達にも栄誉となります。きっとお喜びになるでしょう」
話しながら、最後の仕上げとして神依が真新しい白磁の器や榊を並べていく。

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