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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第12章 天津水
「お目覚めのところ申し訳ありません……御令孫」
遠慮がちに告げられる言葉。
「何だ」
やや苛立ったように応えれば、影は一層深く頭を下げて先を続けた。
「御令孫にお目通りをと……少し前より、伍名様がいらしております」
「……伍名?」
日嗣はその思いがけない名前と時間に、怪訝そうに眉をひそめる。
まだ早い時間。自分を──というより、常識を考えれば人を訪ねるにはあまりに礼を欠く時間。
……淡島は、進貢の時間だった。
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