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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第12章 天津水
洞主や大兄と共に在るのは確かに気は楽だろうが──それはただ単に過ごした時間が多いことと、大兄に従ってさえいればいいという、ある種の無責任さがもたらしてくれる安心感だけだった。
その時、聞き慣れた小さな足音が近付いてきた。
それで一層寝着を広げ胸元に寄せた主に、禊は彼女が何を気にしていたか思い出してすぐに意図を察する。
あんなことを仕出かした自分に触れられるのは嫌だろうと思っていたが、彼女はそれを幼い童に見られるのを最初から何よりも嫌がっていた。
「──神依様、布団の準備できたよ。いつでも休めるから」
「あ……うん。ありがとう、童」
「一ノ弟、それからそちらへ何か飲むものを」
「ん、そうだな」
やがてひょこりと顔を出した童に、禊は神依を庇うように自らの体で剥き出しの背を隠し応える。童は気にした風もなく、頷いた。
「姉ちゃん、あったかいのと冷たいのどっちがいい?」
「……うんと冷たいの。頭冷えるくらい」
「それ、姉ちゃんも一ノ兄も気ィ張りすぎ。いいじゃん、今まで通り一緒にいられるんだから」
「一ノ弟──」
童はそれだけ言うと、にかっと笑ってまた去っていく。
立ち直りが早いというか何と言うか──
その時、聞き慣れた小さな足音が近付いてきた。
それで一層寝着を広げ胸元に寄せた主に、禊は彼女が何を気にしていたか思い出してすぐに意図を察する。
あんなことを仕出かした自分に触れられるのは嫌だろうと思っていたが、彼女はそれを幼い童に見られるのを最初から何よりも嫌がっていた。
「──神依様、布団の準備できたよ。いつでも休めるから」
「あ……うん。ありがとう、童」
「一ノ弟、それからそちらへ何か飲むものを」
「ん、そうだな」
やがてひょこりと顔を出した童に、禊は神依を庇うように自らの体で剥き出しの背を隠し応える。童は気にした風もなく、頷いた。
「姉ちゃん、あったかいのと冷たいのどっちがいい?」
「……うんと冷たいの。頭冷えるくらい」
「それ、姉ちゃんも一ノ兄も気ィ張りすぎ。いいじゃん、今まで通り一緒にいられるんだから」
「一ノ弟──」
童はそれだけ言うと、にかっと笑ってまた去っていく。
立ち直りが早いというか何と言うか──

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