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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第23章 天地開闢
【1】
「…………」
再び日嗣が目を開いた時、そこに映った世界はやはり、何もない純白の世界だった。その天とも地とも知れない場所で、自分は横たわっている。
一瞬本当に落下したのかと思ったが、体を動かしても痛みはない。上半身を起こして視野が変わっても何かを見出だすことはできなかったが、どこかで波の打ち寄せる音が微かにしているのに気付いた。
(……白砂の浜……?)
或いは繭か、卵か……何かが生まれ、世界が始まる場所がどこかにあるというなら、こんな場所な気がした。
「神依──」
そしてその中で、対となるべき少女の像を求め慌てて辺りを見回せば、神依はやはり隣に──寝かされていて、その向こうには鏡の破片や剣の鞘など、自分達の荷が無造作にまとめられていた。
無事なのか──それよりも明らかに他人の手が加えられたその光景に、急に不安にかられた日嗣はすぐに神依を覗きこんだ。
神依は神楽鈴を胸元に握ったまま、眠っている。その下で緩やかに上下する胸に、日嗣もひとまず息を吐(つ)くことができた。
「神依」
そのまま体を抱き起こそうと手を伸ばせば、
『……待って』
「……!」
「…………」
再び日嗣が目を開いた時、そこに映った世界はやはり、何もない純白の世界だった。その天とも地とも知れない場所で、自分は横たわっている。
一瞬本当に落下したのかと思ったが、体を動かしても痛みはない。上半身を起こして視野が変わっても何かを見出だすことはできなかったが、どこかで波の打ち寄せる音が微かにしているのに気付いた。
(……白砂の浜……?)
或いは繭か、卵か……何かが生まれ、世界が始まる場所がどこかにあるというなら、こんな場所な気がした。
「神依──」
そしてその中で、対となるべき少女の像を求め慌てて辺りを見回せば、神依はやはり隣に──寝かされていて、その向こうには鏡の破片や剣の鞘など、自分達の荷が無造作にまとめられていた。
無事なのか──それよりも明らかに他人の手が加えられたその光景に、急に不安にかられた日嗣はすぐに神依を覗きこんだ。
神依は神楽鈴を胸元に握ったまま、眠っている。その下で緩やかに上下する胸に、日嗣もひとまず息を吐(つ)くことができた。
「神依」
そのまま体を抱き起こそうと手を伸ばせば、
『……待って』
「……!」

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