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《愛撫の先に…②》
第10章 結城と奈々美
奈々美には聞こえているのかいないのか丸くなったまま動かない、目を開け耐えているように口は半開きだ。

テーブルの横にワゴンを止めそんな彼女の側に行きひざまずき様子をみる結城。

『……大丈夫ではないようだな、ソファーでなくベッドで少し眠るといい』
そう言うと彼は彼女を抱き上げようとした。

目に正気がなかった彼女は人の手が身体に触れた事により我にかえったようで身をよじり拒否をする。
『嫌っっ!』

『奈々美っ、結城だっ』
もがく彼女の身体を無視するかのようにベッドへと下ろしワゴンをみて湯気の立つスープをチラ見しテーブルに食事を置き始めた。

奈々美は拒否するかのように結城に背を向け丸くなり何か身を隠すような物はないかと手探りする。

彼はそんな彼女を横にずらしかけ布団をかけてやる。

ノックの音が聞こえ彼はドアを開け何か食事担当の従業員と話し彼女の元に戻ってきて伝えた。

『フロントを抜けて来ている、俺はもうフロントに戻らなくてはならない…食べたなら内線をかけてもらえたら食器を下げに来てくれと頼んでいるから』
彼はそう言って部屋を後にする。

シンとした部屋にほうれん草のスープ、チキンのソテーの匂いが広がり彼女は匂いを嗅いでテーブルの方を向いて空腹だと気づくと起き上がる。

『何も考えたくないのにお腹がすいてイライラする…』
ソファーに座り食べ始め美味しいと感動する事にハッとするが次々と皿を空にし内線をかけた。

従業員が皿を下げにきた時には最低限必要な言葉をかわしドアを閉めトボトボと歩きベッドに座る彼女にはもうどうでもよくなっていた。

数時間後、21時30分を過ぎた頃ドアが開けられスーツ姿の結城が入ってきた。

『帰ってっ!』
彼女はベッにもぐり込んで拒否しているかのよう。

『…俺が依頼した夕食は食べてくれたようだね、良かった…言われなくても隣だからいつでも戻れますよ』
彼は彼女の方をみてため息をつくとソファーに座った。

彼女は帰ったかどうか確かめる為に布団の隙間から室内をみて結城がいる事にため息をつく。
『…帰ってっ、誰とも話したくない…』

『何か身体に異常をきたす何かをされたのですか?心配でならない………』
結城は彼女の様子をみてイケナイ事を言ったのではと口に手をやった。

『余計な気をまわさないでっ、あっちに行って!帰ってったら』
彼女は怒鳴った。
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