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まほろばマボロシ~仮初めの結婚~
第27章 切ない光のエトセトラ~cf.2~

せっかくのタイミングだったのに…
また言いそびれた…
しかもちゃんと聞いてくれるはずな感じだったよ?
私のバカバカ!
そう言いながらも結翔にメールを打つ。
【実はね?今日誕生日なの…】
しかし送ることはなくそのまま消してしまった。
催促みたいで嫌だった。不安も何もかもぶつけるのが怖い事じゃないと知ったけれど、仕事と解っててそれをするのは違うと…
大丈夫。誕生日なんてこれが最後な訳じゃないもの。
そう言い聞かせた。
その頃の結翔はやはり違和感以外の何物でもなかった。

