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いじっぱりなシークレットムーン
第13章 Final Moon
 
 
「絶句という感じかな。とにかく俺も一気にまくしたてて、どこがいけないとか、愛情と友情を回復させるための説教を延々と続けたんだ」

「あははは」

――わかった。誠意を見せればいいんだな。

「延々と話したのに、わかったのはそれだけかよって俺、さらにイライラしてしまったんだけれど」


――誠意があるのなら、明日の株主総会で副社長を抑えて下さい。言葉ではなく、実践で! 真心を行動で表わす! そうすれば、渉さんに引き合わせます。三上さんはまだしつこく好きなんでしょう?

――ふ、ふむ。しつこいか……。

――しつこいです。犯罪レベルです。三上さんにストーカーと思われたくなければ、誠意なる行動! そうでなければ、三上さんにあることないこと言いますよ。あなた、これ以上嫌われていいんですか。


「あはははは。それであいつ、株主総会に来たのか。誠意か……。あいつもあんなに変わっても、昔みたいに妙に素直なところは変わっていないようだ。愚直というのか。お前は監視役の時に、あいつに手紙をせがんだのか?」

「いいえ。あれは俺も驚きました」

「だよな。結城からの話では、千絵は良心の呵責に耐えかね、迷いなく手紙を書いていたらしい。そして向島の手紙の内容は、千絵もわかっていなかった。あのふたりは、なんだかんだと俺達を苦しめながらも、俺達を助けてくれた。それを俺達も忘れちゃいけないな。監視役は現役シークレットムーンの社員だと踏んでいた俺の読みは外れてしまった。それを救ってくれたのは、どんな過程があったにせよ、向島兄妹なのだから」

「はい」

「それに沙紀もだ」

「はい」

「お前、いい女を愛して、いい仲間と出会えたな」

「はい! そして俺は、いい兄にも出会えました」

「そうだな、俺もいい弟に出会えた」

 俺と朱羽は笑い合う。

  
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