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第7章 噂の的

キスなんてするはずない。
彼氏なんかじゃ絶対ない。
正しい事なんて何一つもないのに。
噂ばかりが一人歩きしてる。
皆、面白おかしく、結局自分には関係ないから、無責任に騒ぎ立ててるだけ。
まあ、昨日は私も、思わず泣き叫んでしまったけれど。
通学する学生達が通る道の、ど真ん中で。
自ら、どうぞ私に注目して下さい、と言っていたようなもの。
そして。
なんと言っても。
その相手が、彼だとくれば。
その場にいるだけで華やかな彼が、相手ならば。
もう、見ないで、なんて言えない。
注目の、的。
見ずには、いられない－…。