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蕩けるようなキスをして
第47章 彼氏彼女
対する華夜子もまた、同じように挨拶を返す。
「…おはよ」
呟き、陸の隣りの空席へ座った。
四人席に、ふたりで座るのだから、本当は彼の真向いにでもすれば良かったのだろうけれど。
彼に何か、思われてしまうかな-一瞬、考えてしまったけど、今日はなんとなく、肩を並べていたかった。
それについて陸は特段何も言わず-寧ろ嬉しそうに、訊いてくる。
「講義終わった?」
「…うん」
「なら、行こうよ」
「…うん」
「どこに行きたい?」
「…うん」
『うん』しか言わない華夜子に、陸は苦笑いを浮べ、顔を覗き込んでくる。
「今日の華夜はどうしたの?何訊いても『うん』ばっかり」
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