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第46章 蕩けるキス

そんなの、明白でしょ。
そんなの、明白じゃない。
知ってるくせに、訊いてこないで－…。
恥ずかしさに口を噤んでしまった華夜子だったが、しかし、陸がそれを許さなかった。
「あ…んっ」
耐えたのに。
全部は無理で。
悶えるそれが、華夜子の開（あ）いた桜色の口唇から、漏れる。
いつ聞いても、即座に身体が疼く、彼女の、声。
耳朶を甘噛みする度に、身体を反らせ、啼き続ける姿に、陸は我慢がならなくなってくる。
彼女が言いさえすれば、今すぐにだって、もっともっと、してやりたい。
言えよ－陸は性急で絶妙な舌使いで、彼女の耳朶を犯す。
「なんでしてきたのか」
「りく…っ」
「言えよ、華夜」