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蕩けるようなキスをして
第42章 もう一秒
謝られ、僅かに染まった両頬で、華夜子は首を振るしかない。
「あいつらは俺が言わなくても、みんなベッドだろうが、どこだろうが、来れば好き勝手に座ってるからさ。男友達と同じ感覚で、喋ってしまった。初めて来た男の部屋で、いきなりベッドに座る?なんて言われたら、やっぱ警戒するよな」
-まあ、正直、誘いたい気持ちはあったけどさ。
陸は、弾けるように、笑った。
その笑顔に、華夜子の胸は射抜かれ。
気付けば、そこから立ち上がり。
知らず、陸のすぐ側まで移動していた。
いつもは大抵、身長の高い彼を見上げるのは、自分の方だった。
でも。
今は。
ベッドに腰掛ける彼が、立ち尽くす華夜子を見上げていた。
かなり躊躇っているのが分かっていただけに、陸は嬉しさを隠せず、華夜子の手を優しく引いて、自分の隣りに座わらせた。
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