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蕩けるようなキスをして
第39章 一日千秋
「本心から言ってくれているのなら。なら、これからも俺を、華夜の隣りにいさせて。華夜が俺を思い煩う必要なんて、全くないから。俺が好きで、華夜の側にいたいだけだから。華夜の気持ちが全く分からないまま、ひたすら待ち続けるのは正直きついけど。でも、好きだと言ってくれた。だから、待てる。あと少しの、気持ちの踏ん切りがつかないだけなのなら、それくらいなんでもない-」
待ち焦がれたその先に、彼女を手に入れる事が出来るのなら。
陸の手が、華夜子の頬に添えられた。
「…それが明日ならいいけど。一週間後なら、まだいいけど。もしもそれが、一カ月なら?半年だったら?」
-それでも、そう、思える?
-それでも、待ち続けられる?
-本気で、思ってる?
華夜子は不安気に陸を見上げて、無言で、問う。
陸は、彼女の視線を受け、笑ってみせた。
「ひとの気持ちなんて、簡単にどうこう出来るもんじゃない。そんな単純なら、とっくに華夜は俺に『うん』って返事をくれてるはずだろ?」
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