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蕩けるようなキスをして
第38章 告白
それを申し訳なく思い、きっと、今日で別れようと。
全てが思い出に変わる時がいつか-はっきりとは言えないから。
明日かもしれない。
一カ月後かもしれない。
一年後かもしれない。
これ以上、待たせる事は出来ない-だから、今日で終わりにしようと。
一年経っても、彼女の心に棲み続けてる男って、どんなだよ。
一年経っても、彼女が忘れたくない程のキスって、どれだけだよ。
どんだけ、いい男だったんだよ-…。
狂気にも似た嫉妬の渦が、陸を支配する。
今、この胸に彼女を抱いてるのは、自分なのに。
この瞬間でさえ、彼女の心の中には、自分はいない?
ここにはいない男を、想っている?
やるせないこの感情をどうすればいいのか、もう、分からなかった。
例え、彼女がどんな話をしてきたとしても。
なんでもないつもりでいたのに、すっかり乱されまくっている自分が、滑稽で仕方がなかった。
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