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蕩けるようなキスをして
第38章 告白
これ以上彼の服を汚したらいけない-指先で涙を拭こうとした華夜子の右手首を、陸は握った。
華夜子の手を優しく下し、代わりに陸の指先が、彼女に触れた。
「俺に相応しい女がどんなか、教えてやろうか」
濡れる華夜子の頬を拭いながら、陸は言った。
「俺がどんな女が好みか、教えてやろうか」
頬が綺麗になったのを確認した陸の指先は、華夜子の耳朶を掠め、頭に移動した。
彼女の長い髪を頭の上から下へ向け、ゆっくりと撫でる。
「いつ見ても、すげー綺麗な髪で。すげーいい匂いがして。何度目でも、まるで初めて嗅いだ時のように、馬鹿みたいにどきどきさせる女」
陸は、鼻先を彼女のそれに寄せる。
ほら、もう、こんなに胸が-…。
「蹴ったり叩いたり、結構凶暴なくせに。その身体は、見た目以上にか細くて、簡単に折れてしまいそうで。どこにそんな力があるんだろうって、いつも感心するけれど。大切に、大事に、守ってやりたいって思わせる女」
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