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蕩けるようなキスをして
第37章 欲しいもの
「私、陸が好き-」
言い終わらぬ内に。
陸は、華夜子の額に、自らの唇を押し当てた。
「俺も、華夜が大好きだよ。とっくに、知ってるだろ-」
うん-うわ言のように、華夜子は、繰り返す。
彼の口唇が触れる額が、熱く、溶けそうだった。
「だから、拒まれたくない。拒絶されると正直、もの凄く、傷付く。それが好きな相手なら、尚更だ」
彼女の額から唇を降下させながら、陸は切実に訴える。
まなじりを通過し、再び耳朶に到達する。
先程与えられた快楽を覚えてる身体が、素直に震える。
彼の背中に、爪が立つ。
「りく…まって…っ」
弱々しい華夜子の静止など、まるで無意味だった。
無理強いなどされていない。
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