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蕩けるようなキスをして
第34章 彼の過去
-こんな事、ほんと、俺が言うなって感じだけど。
静かに、陸が語り出す。
「…その。さっき華夜が、乃愛との事を怒ってないって言ってくれて、凄く、嬉しかった。散々、どうしようもない事ばかりしてきた俺を、もしも、本気で赦してくれると言うのなら。もう絶対。どんな事があっても。どんな時も。華夜を守って、華夜を大切にしようって、改めて思った」
「…」
「友達が相手だと、正直ちょっと複雑かもって言われた時も。不謹慎だけど、嬉しかった。勘違いも甚だしい事を、承知で言うけれど。恥を承知で言うけれど。…ちょっとは、もしかしたら、妬いたりとかしてくれてるのかなって。…少しは俺の事、好きでいてくれてるのかなって。だから、そう思うのかなって-」
-ほんと、何考えてるんだかな。
陸は、自分自身を嗤った。
自由を奪ったままだった華夜子の両腕から、陸は手を離す。
華夜子は意外そうに、彼を見た。
静かに、陸が語り出す。
「…その。さっき華夜が、乃愛との事を怒ってないって言ってくれて、凄く、嬉しかった。散々、どうしようもない事ばかりしてきた俺を、もしも、本気で赦してくれると言うのなら。もう絶対。どんな事があっても。どんな時も。華夜を守って、華夜を大切にしようって、改めて思った」
「…」
「友達が相手だと、正直ちょっと複雑かもって言われた時も。不謹慎だけど、嬉しかった。勘違いも甚だしい事を、承知で言うけれど。恥を承知で言うけれど。…ちょっとは、もしかしたら、妬いたりとかしてくれてるのかなって。…少しは俺の事、好きでいてくれてるのかなって。だから、そう思うのかなって-」
-ほんと、何考えてるんだかな。
陸は、自分自身を嗤った。
自由を奪ったままだった華夜子の両腕から、陸は手を離す。
華夜子は意外そうに、彼を見た。

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