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蕩けるようなキスをして
第34章 彼の過去
確かめておかないと。
今、確かめておかないと。
きちんと、はっきりと、確認しておかないと。
言って-陸は、願った。
「ちゃんと、言って。ちゃんと、聞きたい」
「…」
「言って、華夜」
-俺が好きだと、その口で言って。
耳元のすぐ側で、乞われる。
柑橘系の爽やかな香りの温かな息が、耳朶をくすぐる。
「あっ、や…」
偶然かかってしまった彼の吐息に、思わず反応してしまえば、苦笑される。
「そんな声出すなよ。まだなんにもしてないだろ」
穴があったら入りたいくらいの羞恥。
誤魔化そうとすればする程、どもってしまい、墓穴を掘ってしまう。
今、確かめておかないと。
きちんと、はっきりと、確認しておかないと。
言って-陸は、願った。
「ちゃんと、言って。ちゃんと、聞きたい」
「…」
「言って、華夜」
-俺が好きだと、その口で言って。
耳元のすぐ側で、乞われる。
柑橘系の爽やかな香りの温かな息が、耳朶をくすぐる。
「あっ、や…」
偶然かかってしまった彼の吐息に、思わず反応してしまえば、苦笑される。
「そんな声出すなよ。まだなんにもしてないだろ」
穴があったら入りたいくらいの羞恥。
誤魔化そうとすればする程、どもってしまい、墓穴を掘ってしまう。

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