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蕩けるようなキスをして
第5章 卵焼き
すっかり人気のなくなった中庭。
講義が入っている学生が多かったのもあるのだろうけれど、照りつける日光にこれ以上我慢が出来なくなってきた-それも理由としては大きいだろう。
無言を通し、暫くふたりでベンチに並んで座っていたが、やがて陸が気遣うように訊いてきた。
「おねーさん、暑くない?」
華夜子は彼を一瞥した後(のち)、吐露する。
「…暑い」
それを受けて、陸は苦笑する。
「だよね。…もうそろそろ、戻ろっか?」
名残惜しいけど-言って、彼は組んでた長い脚を解いた。
何が、名残惜しい?
今しも立ち去りそうにする陸を止めたのは、他でもない、彼女。
「…もう少ししたら戻る」
自分が、またしても、信じられない。
講義が入っている学生が多かったのもあるのだろうけれど、照りつける日光にこれ以上我慢が出来なくなってきた-それも理由としては大きいだろう。
無言を通し、暫くふたりでベンチに並んで座っていたが、やがて陸が気遣うように訊いてきた。
「おねーさん、暑くない?」
華夜子は彼を一瞥した後(のち)、吐露する。
「…暑い」
それを受けて、陸は苦笑する。
「だよね。…もうそろそろ、戻ろっか?」
名残惜しいけど-言って、彼は組んでた長い脚を解いた。
何が、名残惜しい?
今しも立ち去りそうにする陸を止めたのは、他でもない、彼女。
「…もう少ししたら戻る」
自分が、またしても、信じられない。

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