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蕩けるようなキスをして
第34章 彼の過去
くすくす笑いながら、乃愛は陸の腕にしがみつき、いよいよ離れようとしない。
誰がどう見ても、遊ばれているだけなのだが。
とにかく、最愛の彼女には、あらぬ誤解だけはされたくない-必死な陸にとり、今はそれに気付く余裕がなかった。
陸は左隣の華夜子を、盗み見する。
怒っていたり、不快な感じは、見られない。
寧ろ、乃愛とのやり取りを、苦笑いを浮かべつつ、眺めている。
とりあえず大丈夫そうな彼女の様子に、陸は胸を撫で下ろす。
陸は、どうにかこうにか乃愛の執拗な腕を逃れ、そっと、華夜子に問い掛ける。
-なんで乃愛も一緒なの。
そもそもの疑問は、そこだった。
今日、彼女の講義が終わったら、ふたりでどこかに行こう-約束して、中庭で待っていた。
乃愛とは確か、そんなに親しくはなかったはずだ。
今まで一緒にいるところを目撃した事もなかったし。
それがどうして-陸の心の中を読むように、乃愛が横から口を挟む。
誰がどう見ても、遊ばれているだけなのだが。
とにかく、最愛の彼女には、あらぬ誤解だけはされたくない-必死な陸にとり、今はそれに気付く余裕がなかった。
陸は左隣の華夜子を、盗み見する。
怒っていたり、不快な感じは、見られない。
寧ろ、乃愛とのやり取りを、苦笑いを浮かべつつ、眺めている。
とりあえず大丈夫そうな彼女の様子に、陸は胸を撫で下ろす。
陸は、どうにかこうにか乃愛の執拗な腕を逃れ、そっと、華夜子に問い掛ける。
-なんで乃愛も一緒なの。
そもそもの疑問は、そこだった。
今日、彼女の講義が終わったら、ふたりでどこかに行こう-約束して、中庭で待っていた。
乃愛とは確か、そんなに親しくはなかったはずだ。
今まで一緒にいるところを目撃した事もなかったし。
それがどうして-陸の心の中を読むように、乃愛が横から口を挟む。

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