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蕩けるようなキスをして
第33章 抱擁
しかし、吐息が混じり合うその声は、確実に震えていた。
彼女の抗議に、陸は馬鹿にしたように嗤う。
「喋ってるじゃん?」
普通に-もっと彼女を刺激したくて、陸はあえてゆっくりと、言葉を紡ぐ。
次は。
触れたか触れないかの際どさではなく。
陸の舌は完全に、華夜子の耳輪を一舐めしていった。
「や…っ」
もう、声を抑える事など不可能だった。
華夜子は陸にしがみつき、迫りくる快感を必死にやり過ごす。
ほんの少し。
彼女をからかい。
もう少し。
彼女をより身近に感じたかっただけなのに。
こうも想像以上の反応をされてしまうと、陸の身体もつい、応じてしまいそうになる。
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