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蕩けるようなキスをして
第33章 抱擁
華夜子の胸に、陸の一言が突き刺さる。
思えば、彼に、こういう扱いを一度もされた事がなかった-余程の事をしてしまったのだろうか。
何をどう言えばいいのか分からなくなり、俯くしかなかった。
その拍子、彼女の顔を覆い隠すように、艶やかな栗色の長い髪が前に流れる。
不意に。
両腕を強く、掴まれた。
いきなりだったので、本当にびっくりしてしまい、反射的に顔を上げる。
瞳孔を開き、唇も半分開(あ)いた状態の、彼のそれ。
まるで、鏡を見ているよう-きっと、自分も今、彼と同じ表情をしてる。
また驚いてしまった-彼に、再び、何かを言われてしまうかもしれない。
華夜子は焦り、叫んだ。
「今のは、ほんとに突然掴まれたから…!」
-それ以外の理由はない。
彼女と視線が合い、やがて陸は緊張から解き放たれたかのように、その容貌を和らげた。
思えば、彼に、こういう扱いを一度もされた事がなかった-余程の事をしてしまったのだろうか。
何をどう言えばいいのか分からなくなり、俯くしかなかった。
その拍子、彼女の顔を覆い隠すように、艶やかな栗色の長い髪が前に流れる。
不意に。
両腕を強く、掴まれた。
いきなりだったので、本当にびっくりしてしまい、反射的に顔を上げる。
瞳孔を開き、唇も半分開(あ)いた状態の、彼のそれ。
まるで、鏡を見ているよう-きっと、自分も今、彼と同じ表情をしてる。
また驚いてしまった-彼に、再び、何かを言われてしまうかもしれない。
華夜子は焦り、叫んだ。
「今のは、ほんとに突然掴まれたから…!」
-それ以外の理由はない。
彼女と視線が合い、やがて陸は緊張から解き放たれたかのように、その容貌を和らげた。

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