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蕩けるようなキスをして
第29章 嫉妬
彼女が彼の右腕を突然掴んだ。
彼の腕に、明らかに彼女のふくよかな胸の膨らみが、意識的に押し付けられてる。
痛いどころじゃなかった。
なんで?
なんで、私、こんなに泣きそうなの。
なんで、私、こんなにショックを受けてるの。
なんで、私、こんなに嫌だって思っているの。
こんなにも心に傷を負ってる自分が、信じられない。
なんで。
どうして。
ただの知り合いだ。
たまたま、偶然、ここで会って。
ただ、話をしているだけだ。
そう、思うけれど。