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蕩けるようなキスをして
第28章 ライン
連続で、彼からラインが入った。
お礼だなんて。
ただ私は、あなたに言いたかっただけ。
ただ私が、あなたと話したかっただけ。
今すぐに、あなたと繋がりたかっただけ。
今日ずっと、繋がれたままだった手と手のように。
残念ながら、手は、離れてしまったけれど。
文字でもいい。
あなたとラインを通じて、まだ繋がっていたかっただけ-…。
『ありがと』
それしか、返せなかった。
もっと色々上手に伝える方法はあるはずなのに。
それしか、言えなかった。