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蕩けるようなキスをして
第26章 彼の隣り
「華夜に絶対似合うと思うよ」
すかさず隣りから、彼が覗き込むようにして、言ってきた。
それを受け、華夜子の頬は僅かに紅潮する。
「陸は絶対似合う、さっきからそればっかり」
華夜子は疑いの目で、彼を見る-適当に言ってる。
新しいショップに移動する度に、決まって、同じ台詞。

『華夜子に絶対似合うと思うよ』
『華夜子に凄く似合ってるよ』

一応、褒め言葉だとは思うけれども。
こうも毎回毎回言われれば、段々怪しくなってくる。
とりあえず、そう言ってるだけ?
それこそ、まるで商品を客に勧めてくる、ショップ店員の常套句みたいに。
しかし、陸は意外だとばかりに、目を見開く。
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