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蕩けるようなキスをして
第20章 指輪の跡
周りの男が放っておくはずがない。
付き合ってる奴がいて当たり前だ。
たった一歳の差-そう、思っていたけれど。
その違いは、やっぱ、大きいのかな。
同い年で。
クラスメートで。
講義も一緒で。
友達になって。
友達みんなで遊ぶようになって。
ふたりでどこかに行かないかって誘うようになって。
そんな段階を踏めない俺は、やっぱり年下で。
年下のくせに、好きになんて。
年下のくせに、好きになって欲しいだなんて。
そんな順番なんか踏まなくても、俺は彼女を好きになった。
だから、彼女が俺をもしかしたら好きになってくれる-そんな可能性もゼロではない、そう、思ってた。
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