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第73章 ＲｔｏＫ

「…なんて。すげー下らねー。そんな事訊いてどうすんだ。先生と俺じゃ、立場も何もかもが違うから、そもそも比べようもないのに。なのに、比べて…こーいうところが、まだまだガキ臭いんだよなあ」
－忘れて。
陸が笑った。
それきり黙ってしまった彼を暫く見遣っていた華夜子だったが、やがて意を決したように告げた。
「陸の方が好きだよ」
届いた答えに、陸はびっくりして華夜子を見た。
表情を緩めそうになり－すぐに、引き締めた。
「…ごめん。そんな気を遣わせるつもりじゃなかった」
返事をもらうまでもなく－どっちの好きが大きいかなんて。
そんなの。
それは、どうしようもない事なのに。
何を言わせてるんだと、自分で自分がほとほと嫌になる。