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蕩けるようなキスをして
第73章 RtoK
「勿論華夜の事じゃない。俺の事だよ?」
「…」
「華夜は何も責められるような事をしてない。俺は…ほら、初っ端から怒られたり、蹴られたりするくらいどうしようもなかったから」
-ね、おねーさん?
自分の気分を、なんとか上げようとしてくれているのが十分伝わり。
華夜子は弱々しいながらも、口元に笑みを浮かべる。
「…まあ、女遊びはちょっと…かなり激しかったかな」
ようやく軽口を叩けるようになった華夜子に、陸は心底ほっとして言った。
「ごめんね。それはもう何回謝っても謝り足りないけれど。…でも誓って、今は華夜だけだ」
抱き締めてくれる温かな腕に、華夜子は自分の全部を預ける。
「…うん」
「一晩中抱いたのも。今までもこれからも華夜だけだ」
さらりと言われ。
華夜子の身体中の血液が沸騰する。
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