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蕩けるようなキスをして
第72章 最愛
「別にいいだろ。好きだって気持ちを伝えるのって、悪い事じゃないだろ」
「…うん」
「なに?なんか不満?」
「不満なんて…!」
-そんな事、あるはずがない。
華夜子は弾かれたように、否定した。
誰かに好意を持ってもらえて。
それが嫌なんて、普通だったらない。
その相手が、自分の好きなひとなら尚更。
なら、良かった-陸の笑った気配がした。
「そして思った。俺の方が好きなんだなって。華夜が俺を好きだって想ってくれてる気持ちよりも、俺が華夜を好きな気持ちの方が大きいなって。俺が想っているのと同じように、華夜にも俺を好きになってもらいたいけど。夢中にさせたいけど。でも無理で。これからもきっと無理で。そう思ったら、なんかすげー悔しくなった」
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