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蕩けるようなキスをして
第71章 証
電話の声の調子がなんだかおかしい事に気付き。
日に何度もくれたメールの返事が滞るようになり。
初めは、嫌われてしまったのかと思った。
もう好きじゃなくなったから、こんな冷たい態度をとられるようになったのだと。
泣きたい気持ちで、なけなしの勇気で問い質せば、高階先生はスマホの向こうで笑った。
『嫌いになるどころか、日増しに御堂さんを好きになっているよ。…凄く、逢いたい』
-逢いたいだなんて。
ふたりの想いが通じて、初めてだった。
先生が、私をそんな風に求めてくれた事。
滅茶苦茶嬉しくて、高階先生が指定した待ち合わせ場所に、走って向かった。
-そこは結局、病院だったけれど。
『すぐに良くなるよ。ただの検査入院だからね』
久し振りに見る先生は、ちっとも変わっていなくて、私はその言葉を真に受けた。
先生が入院している事は衝撃的で、とても心配だっだけれど。
でも、すぐに治るって言ってくれたし。
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