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第69章 求める夜

期待と－そして、不安。
華夜子の中に、陸は自身を沈め始める。
見る間に華夜子の表情は陰り、全身に必要以上の力が入ってゆく。
初めての瞬間の、身を裂くような痛みの記憶が甦り、急激に怖くなってきた故だった。
「りく…っ」
強張った顔で、華夜子は彼を求めた。
華夜子の太股を大きく割り、少しずつ体重をかけるように猛りを埋（うず）めつつ、陸は彼女に顔を寄せた。
「大丈夫？」
「…多分」
「優しくする。…でも、もし痛いような事があれば教えて？」
「…うん」
ふたりは抱擁し合い、ゆっくりと時間をかけ繋がり始める。
「力抜いて」
「…うん」
「平気だろ？」
「ん…あっ」