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第67章 彼だけ

後は実際に逢って、確かめたかった。
一刻も早く逢って、確認したかった。
図々しいけど。
祈るような気持ちで。
彼にこの事実を伝える前と同じように。
どうか変わらず、自分を好きでいてくれますように－。
華夜子の縋るような眼差しに、陸はその目を細めた。
「何度もライン送ったろ。何も変わらない。これまでと同じだって。これからも華夜が好きだって」
「…うん」
重たい告白であったに違いないのに、そう言い切ってくれる彼の優しさが身に染みた。
本当に、こんなひとは世界中探したって、絶対にいない。
ひとりだけ。
自分の隣りにいてくれる、彼だけ。
あなたしかいない－…。