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蕩けるようなキスをして
第12章 乃愛
友達と笑いながら、長い休みに何しよう-そう、思える程の心の余裕が生まれるなんて。
去年の夏はそれどころじゃなかった。
二カ月もの夏休みの間中、泣いて過ごした。
あなたがいなくなって。
あなたを喪(うしな)った哀しみに。
あなたがもういない淋しさに。
もう、笑えない。
もう、立ち直れない。
一生、忘れられない。
そう、確かに、思っていたのに。
もう、笑えるの。
もう、立ち上がったの。
もう、忘れたの。
自分がこの上なく、非情な女に思える。
けれど。
去年の夏はそれどころじゃなかった。
二カ月もの夏休みの間中、泣いて過ごした。
あなたがいなくなって。
あなたを喪(うしな)った哀しみに。
あなたがもういない淋しさに。
もう、笑えない。
もう、立ち直れない。
一生、忘れられない。
そう、確かに、思っていたのに。
もう、笑えるの。
もう、立ち上がったの。
もう、忘れたの。
自分がこの上なく、非情な女に思える。
けれど。

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