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蕩けるようなキスをして
第11章 待ってても
『…でも。もし。そんな日が一日もないって、今から分かっているのなら…悪いけどこれ、消してから行ってもらってもいい?』

断られるのが怖くて、言い捨てて来た。
男らしくない-自分でも、そう、分かっているけれど。
今なら。
今なら、誘えるかも。
今なら、誘えば、もしかしたら。
調子に乗って、連絡先を書き残して来てしまった。
むしろ、あの時の勢いに乗らなければ、教える勇気なんてなかった。
午後一の試験が始まって暫く経ってから、あの教室に戻ってみた。
これまた全く男らしくない-分かっているけれど。

黒板は綺麗に消されていた。
そんな日が一日もないから?
とりあえず、スマホで写真ぐらいは撮ってくれた後で?

俺、待っててもいいのかな、華夜子-。




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